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コラム 4 (2005.11.13)


 長く仕事をして来た中で作曲した曲でも世に出なかったストック曲があります。デモ段階の曲もあれば唄はもちろんトラックダウンまで終えながら未発表の曲もあります。アーティストの所属事務所がレコード会社とトラブったり、僕の曲がアーティストの方向性と違っていたり理由は様々です。又依頼が1曲でも2、3パターン考えるので必然的に曲がたまりますね。まぁそんな事はいいのですが...
 その中に10年以上前の楽曲で、ほとんど完成と言う僕が本当に気に入ってる曲があります。かなり曲想としては切ないです。詞もメロディーも唄も。最近何年振りかにDATテープ出して、その曲を聴きました。ギターをプレイしているのは大村憲司氏です。最高のプレイです。僕と憲司はお互いの編曲の仕事でプレイヤーとして多くの仕事をして来ました。憲司がプレイを終えて僕の居るスタジオのミキサー卓の方に来る時に「最高!ソロいい!」と言うといつも無言で笑った顔が印象的でした。繊細な方で気むずかしい一面もありましたが、あの笑顔が一番先に今でも浮かぶ絵です。
 忘れられないのが、ある録音で僕もギターを弾き2人で並んでやった事です。今僕が使用しているテレキャスタイプのギターは憲司の推薦で購入したものです。僕が弾いてもいい音がします。本当にたくさんの曲で一緒にプレイしました。世に出る事は無かったのですが村上ポンタ氏と憲司と3人でバンドやろうとリハーサルをした事もありました。もう20年は前の事ですね。亡くなる前の2年程はレコーディングのギターも僕が弾いてしまったりであまり会えなかったのが悔やまれます。この未発表の曲を聴くとしばらくボーとしてしまい何にも手につかないんです。
 色々な権利関係があるので人に聴いてもらう事は出来ませんが、10年以上の時を超えても色褪せない憲司のギターサウンドが、ここには確かに存在しています。大村憲司氏と数々のセッション出来たのは自慢であり誇りです。




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